自分の限界との闘い ~オーバーナイトハイキング~

ボーイ
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ボーイ隊の11月行事と言えば、名物企画(?)のオーバーナイトハイキング!

ただ、コロナ禍の今年は長時間の公共交通機関を利用するような遠出ができません。そのため、深夜の能勢電車で妙見口駅まで電車に乗車し、そこからは妙見山を登りながら最終的には箕面駅まで歩きとおす形のオーバーナイトハイキングを企画しました。

しかし、当日は朝から雨が降ったりやんだりのあいにくの天候。そこで、隊長は天気予報を分析し、桜井駅の集合時間を予定より2時間遅らせた21時30分にすることを決断、結果的にはこれがドンピシャとはまりました。

夜のとばりがおり、驚くほど静かな妙見口駅に着いたのはちょうど22時半でした。もはや一般の乗客は数人しかいないこの駅に、新型コロナの感染リスクを減らすために無口なままのリーダー・スカウト合わせて11名が下車し(ある種異様かも・・・)、山中の趣のある駅前から静かな出発です。

駅から15分ほど歩いた登山口で、家が散在する集落から遠く離れたためにようやく声出しがOKとなり、本格的な登山の装備に着替えて戦闘態勢を整えます。雨も完全に心配がなくなり、カッパ類もカバンの中にしまうスカウトが多かったです。

ここからは雨上がりの霧の中、妙見山まで尾根道を登ります。これがいきなり結構きつい登りなのですが、新人スカウトをはじめみな元気に歩くので年配リーダーはついていくのがやっとという状態でした。

この登りの途中で24時になりました。スカウトがその瞬間を教えてくれと言うのでカウントダウンしたら、日を跨ぐ瞬間にジャンプするスカウトもいました。そう、その時はまだ皆元気でした(笑)

妙見山頂で一休みした後、ここからは通る車はほぼゼロながらも車道を歩く区間が多くなります。そのために、先頭と最後尾を歩く隊長と副長には、あらかじめ工事現場で車両誘導員が着るホンモノの蛍光の安全反射ベストを用意していました。

妙見山頂からの尾根道は本来であれば、少々山道も経由する予定でしたが、雨天後であることと、出発が遅れて時間節約の必要があったこともあり、車道を歩いたまま国道筋まで下りてきました。

しばらく道路を歩いた後は、再び本格的な山道に入ります。さすがに夜の3時を回り、皆の疲労の色が濃くなってきました。濃くなってきたのは疲労の色だけでなく、いったんなくなった霧も再び濃くなってきました。

朝の5時に、真っ暗な明治の森記念公園に着きました。ここでベテランリーダーがオーバーナイトハイク恒例の温かい豚汁を用意していました。すっかり冷え込んだ体に豚汁が染み込み、皆がお代わり連発で大きな鍋はすっかり空になりました。

身も心も温まり、明治の森記念公園を出るころには空は白んできました。あとは下りが多くなる道中ですが、さすがに皆疲労の色が濃く、箕面川ダムで休憩した時にはほとんどのスカウトが意識もうろうに・・・

ゴールの箕面駅に着いたのは予定通りの午前8時でした。歩いたのはなんと25km弱! みんなよく歩いたと思います。