セーフ・フロム・ハームの考え方
ボーイスカウト運動は、「ちかい」と「おきて」の実践を基盤とした、青少年の成長を支援する教育プログラムで、家庭教育・学校教育と並ぶ地域教育として人間性を育でいます。
世界スカウト機構(WOSM:World Organization of the Scout Movement)は、よりよい教育の提供と危害のないスカウト活動の環境を整えるために「セーフ・フロム・ハーム」を定めました。そりにより、多くの国や地域の連盟では、その考え方を導入し推進しています。
日本のスカウト運動においても、「ちかい」と「おきて」をもとに、思いやりの心を育む教育プログラムとして、「セーフ・フロム・ハーム」を導入することになりました。
「他の人への気づかい」ができ「思いやりの気持ち」を育む人づくりを目指していきます。
まさに、それは「神へのつとめ」「他へのつとめ」「自分へのつとめ」ができるスカウトの育成につながります。
※ 日本連盟ウェブサイトより抜粋
セーフ・フロム・ハームは日本語で?
あまり聞きなれないハーム(harm)。ハーム(harm)とは日本語で(精神的・肉体的・物質的な)害、傷害、危害。すなわち、Safe from harm = 「危害から守る」になります。
具体的な学び方と内容、対処方法
スカウトは年代をおって学び実践していきます。
いじめ・身体的虐待・心理的虐待・ネグレクト(無視)・搾取(児童労働、無理に奪い取る、ゆする)などの危害について、その予防と対象方法を実践し、スカウトとして、また人として日常的にしてはいけないことを学びます。
ビーバースカウト (学び方)
隊長を中心とする成人指導者や保護者との対話が中心となり、禁止することよりも「のびのびと生活」することによって、心身ともに成長することを踏まえて指導します。
- 友達と仲良くし、助け合うことを学ぶ(わかちあい)。
- うそをついたり、ごまかしたりしないで、元気に過ごす。
- お世話になっている人々に感謝する。
- 動植物にやさしい心で接し、命の大切さを学ぶ。
- みんなで使うものを大切にする。
カブスカウト (学び方)
隊長を中心とする成人指導者や保護者との対話が主となり、指導者とデンコーチ等との活動もその一環として活用し学びます。
(内容)
- いじめや暴力を絶対にしない。
- 友達が嫌がることをしない。
- 他人のものを無理に手に入れようとしない。
- 社会の決まりを守る。
ボーイスカウト (学び方)
指導者とともに、ディベート、ディスカッション、シンポジウム、フォーラム等を活用し学びます。
(内容)
- いじめや暴力をしない。
- 相手や仲間が嫌がることをしない。
- 知らない人とメールをしない。
(対処方法)
- 目撃したり、被害にあったりした場合には、直ちに班長、上級班長や隊長に伝える。
ベンチャースカウト (学び方)
危険に遭遇しないための配慮について、フォーラムなどを自ら開催して常に話し合う。
- 個人の尊厳の大切さを学ぶ。
- いじめ、虐待、暴力をせず、また違法(危険)薬物の使用も絶対に避け、これらにつていの些細なことも見逃さない。
- セクシャルハラスメントについての些細なことも見逃さない。
- 他人から不適切と思われる態度や言動をしない。
- 活動や遊びの中であっても、年少者に不快を与えるような、あるいは思わせるような言動はしない。
(対処方法)
- 仲間内での異変や危険に気づいたり情報を得たりした場合は、直ちに隊長に伝える。
- 年少者内での異変や危険に気づいたり情報を得たりした場合は、状況をメモし、隊長に伝える。
その他、指導者のための、指導者=指導者、指導者=保護者間にも具体的な指示があります。
「セーフ・フロム・ハーム」ガイドライン
詳細は以下の日本連盟PDFをご参照ください。
https://www.scout.or.jp/sfh/wp/wp-content/uploads/2019/11/Safe_from_harm_Guidebook.pdf
箕面第1団におけるセーフ・フロム・ハーム
2016年夏、リーダー・団委員に対し、団内初めての「セーフ・フロム・ハーム」の講義を開催しました。