1月のプログラムは恒例の雪中ハイキング!
昨年、雪が多すぎて予定ルートを完全踏破できなかったリベンジを果たします。
ただ、今年は昨年と真逆の心配が・・・暖冬傾向のため、雪がなくて「雪中」ハイクにならずに普通のハイキングになるかも・・・という危惧です。これまで、今年は雪が少ないなという時でも、年明けに必ずまとまった積雪があるものなのですが、今年はそれがありません。
一抹の不安を抱えながら、朝6時の暗い中、桜井駅前に集合です。
ここでまず、1級に進級したスカウトに1級章の授与式を行いました。羨ましそうに見ていたスカウトたちは、さらに頑張って進級していこう!
電車を乗り継ぎ、地下鉄北大路駅でコミュニティバスに乗り換え、出合橋停留所で下車。昨年はここですでに積雪があったのですが、やはり全く雪の気配さえありません。
ただ、非常に驚いたのは、バスの道中、おそらく昨年の台風21号の被害なのでしょう、植林された杉がありとあらゆるところでなぎ倒されていたことです。ひどいところでは山の斜面一面全滅というところも・・・自然の猛威の恐ろしさを改めて感じるとともに、甚大な被害にあわれた関係者の皆さんの心情を考えるとなんともやりきれない思いがします。
出合橋停留所から林道を歩き始めましたが、途中、道がえぐられて大きな穴が開いているところもありました。こちらは大雨によるものだと思われます。
やがて、昨年暖かい飲み物を用意した分岐ポイント(松尾谷分岐)までやってきました。しかし、ここでも雪はないままです。
実は、昨年の経験を基に、この松尾谷分岐で昨年の半分以上の積雪があった場合は峠越えをあきらめ、谷筋から山小屋を目指すことを考えていたのですが、この状況ですので迷わず峠越えにアタックします!(先述の地図の左側の道)
谷筋から山小屋に先回りして豚汁を用意するリーダー3名とここで別れ、魚谷峠(いおたにとうげ)を目指して歩き始めます。
林道を歩いていると、道に大きく穴が空いています。先ほどよりひどく、道の全幅が陥没しています。これも大量の雨水に洗堀されてしまったのでしょう。
ここはまずベテランリーダーが下見をして、安全なルートを確認してから慎重にクリアしました。
他にも倒木が道を塞いでいたりするのは日常茶飯事で、どうしても所要時間がかかってしまいます。
やがて、道脇に少し雪が、といってもシャーベット状ですが、現れてくるようになりました。
周りの雪が全くない状況から見て貴重なので、わざわざわざそこを踏んで歩くスカウトも。
そして途中、風の通り道の脇で雪が吹き溜まっているところがあり、休憩しました。
そんなこんなをしながらも、いつのまにか、雪があるところが多くなってきました。雪中ハイクになった!とテンションが上がるスカウトたち。
私たちも遠く京都北山まで来て空振りでは精神的ショックがあまりに大きいので、ひと安心です(笑)
その一方で、急に立ち止まったかと思うと、倒木の枝にある新芽を見つけて、かすかな春の息吹を感じる隊員も。
さらに、昨年ここらへんで引き返した!と、豪雪のために引き返した時の景色を覚えているスカウトがいましたが、結論から言うと、魚谷峠まであと数百メートルの地点でした。ただ、その先魚谷山頂まで登ることを考えると、昨年の引き返しの判断は正しかったと思います。
やがて、12時過ぎに魚谷峠に到着、予定通りここでスカウト弁当による昼食としました。
ただ、あまり長居すると体が冷えてしまいます。なので、昼食が終わるとすぐに魚谷山を目指して尾根道を進みます。
これまでは倒木が多かったものの林道だったので道幅は少しありましたが、ようやくの山道、しかも雪も多くなってきて、本格的な雪山登山のムードです。
すると、20分ほどで標高816mの魚谷山の山頂に到着! 歩き始めの出合橋バス停が標高248mだったので、つごう570メートルほど、高さを稼いできたことになります。
ここから柳谷峠に降りていくのですが、意外にもこの下りが一番積雪のある区間となりました。
わざと滑りながら降りる者もいたりして、雪山歩きを堪能の様子。
楽しく歩いているとすぐに柳谷峠に到着。休憩としましたが、スカウトたちには雪遊びタイムになってしまいました。
柳谷峠から山小屋方面への下りは狭隘な谷になっていて、しばしば道が川と一体化しています。なので、水のすぐ横を歩いたり、川の左岸に行ったり右岸に渡ったりと、歩くのに難儀しました。
短い区間ですが、慎重に歩を進め、少し谷が広くなった地点から斜め後ろを見ると、とうとう昨年スカウトたちがたどり着けなかった、あの山小屋が姿を現しました!
スカウトたちも興味深々で山小屋に近づいていきます。
すると、山小屋の中には朝の松尾谷分岐で別れたリーダー3人が、キャンパンに熱々の豚汁をいっぱいにして待っていました。
ちなみにこのあたりはすべてのキャリアとも完全に携帯の圏外。ですので昨年同様、豚汁隊は14時半になっても本隊が着かなかったらすっぱり撤退!という段取りにしていましたが、本隊が柳谷峠からの下りに少し時間を要したので、リミット設定の40分前の山小屋到着となりました。
スカウトたちは初の山小屋体験で、周りをキョロキョロ見ながら小屋の扉をくぐると、土間で豚汁が湯気を立てていました。
スカウトは豚汁の配給を受けてから靴を脱いで中に上がり、そして自分の思い思いの場所で、美味しい豚汁をいただきました。
少し誤算だったのは、あまりに山小屋の居心地が良すぎて、そろそろ出発の準備!と急かしてもみんなグズグズしてしまったことです。
豚汁隊の撤収も終わり、全員で山小屋を後にしたのは15時を過ぎてしまいました。ここからはひたすら下ります。
豚汁隊が登ってきたルートなので、先ほど倒木が多かったところを避けながら歩きましたが、それでも倒木の数は半端なく、なかなか難儀しました。
やがて、林道が姿を現してからは雪も少なくなりました。左側に見える山並みの裏側にはあの川床で有名な貴船があるのですが、そんなことも信じられないような川沿いの道をひたすら下り、北大路駅経由で箕面に帰りました。
倒木が多くなかなか進めなかったのと、山小屋で長居したのが影響し、解散が予定より1時間押してしまったのは反省点ですが、雪もあり、山小屋も楽しめた雪中ハイキングとなりました。