『それぞれの七福神めぐり』(新春七福神めぐり報告)

カブ
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はじめに

CS隊はリーダープロデュース行事として、“新春七福神めぐり”を実施した。

活動は1月の最終週から2月末日までの都合の良い日に、家族または小グループで行ってもらい、最終的に写真と報告書の提出をもって行事完了となる。

箕面・池田の七福神ゆかりの寺社(一部こじつけもあるが…)をまわる…という、いささかアナクロな企画にも関わらず、多くの家庭が参加してくれたのは非常に嬉しい事であった。

ここに、彼らがまわった“7つの福神ポイント”の解説と、ミッションの解答を記載しておくので、先月のCS隊の記事と合わせて是非読んでもらいたいと思う。

福神ポイント

☆呉服神社(恵比寿)
阪急池田駅より少し西にある神社、祭神は呉服大明神・仁徳天皇。機織りの姉妹神の姉神にあたる呉服媛(くれはとりのひめ)を祭る事でも知られている。ちなみに妹神の穴織媛(あやはとりのひめ)は五月山動物園の横にある伊居太神社に祭られているので、合わせて参拝するのも面白いと思う。
恵比寿堂があり、十日戎も盛大に行われる事から、恵比寿の福神ポイントとして申し分無い場所である。
ここでのミッションは、おみくじをひく事。皆、写真で、ひいたおみくじを見せてくれていたが、圧倒的に“吉”が多かった(大吉は無かったと思う…)。ただ、M家の誰かが凶をひいていたのが印象的であった。

☆白雪山陽春寺(福禄寿)
大広寺の南に接して存在する曹洞宗の寺院。位置関係から考えると、大広寺の塔中なのかもしれない。本尊は釈迦如来。
本来、この寺で福禄寿を祭っている訳では無いが、境内にある“三光福寿尊天”という朝鮮半島で民間信仰の対象であった道教由来の神様に、私が福禄寿との共通点を勝手に見いだし、強引に福神ポイントのひとつとさせてもらった。
本物の福禄寿を祭ったお寺に参りたい方は、蛍池にある圓満寺に行く事をオススメする。
ここのミッションは大広寺の奥にある謎のオブジェと記念写真を撮る事。隊長が調べたオブジェの正体は、“十六羅漢”とあったが、それにしては禍々しい印象がある(笑)
今回の福神ポイントに選ばれた寺社の中でも屈指のマイナーさを誇るが、高台にあり、池田市街を見渡せる素敵なお寺だと私は思う。

☆尊鉢厄神釈迦院(毘沙門天)
鉢塚の市街地の真ん中にドン…と存在する真言宗の寺院、本尊は釈迦如来。近隣では有名な厄除けのお寺なので、訪れた事のある方も多いとかと思う。
今回、毘沙門天の福神ポイントとして、このお寺を選んだのだが、ここには独立した毘沙門堂がある訳ではなく、不動明王の脇持として祭られていたのを見つけた私が、半ば強引に福神ポイントとして設定させていただいた場所である。
ここのミッションは仏像の一部をクローズアップした写真を見て、その仏像本体を探す…と言うものだったが、結構正解率は高かった。

☆佛日禅寺(布袋尊)
渋谷高校の南にある黄檗宗の寺院、本尊は釈迦如来。高校生の時、教室からぼんやりと、この寺の屋根を眺めたり…、10年程前、この寺の早朝座禅会に毎月参加したり…と隊長にとっては思い出深いお寺である。
黄檗宗では、布袋尊を弥勒菩薩の化身と考える思想があって、他宗よりも重視される傾向がある。そんな布袋尊の像が境内にあるこの寺は福神ポイントとして相応しいと思う。
ここのミッションは、境内の布袋尊と笑顔で記念撮影をする事と、寺の東側に走る“地蔵ストリート”のお地蔵さんの数を数える事、ちなみに地蔵の数は28尊であった。
今回、T君がこの寺を訪れた時、住職さんに声をかけていただき、T君がカブスカウトと知った住職さんに寺宝の“涅槃図”を見せていただいた…という素敵なエピソードがあった事をここに報告しておく(羨ましい…)。

☆正丸稲荷神社(寿老人)
箕面西小学校の南にある小さな稲荷社、祭神は宇賀御魂神(うかのみたまのかみ)。円形古墳の玄室を本殿とする独特の構造を持つ神社である。今は綺麗に整備されているが、隊長が小学生の頃は、荒れ放題に荒れていた印象がある。
ここは一応、寿老人の福神ポイントと設定しているが、実は全く寿老人とは関係が無い。食物の神である宇賀御魂神から…食養生→長生き→寿老人…というウルトラCの解釈を経て、福神ポイントと設定された。本当に寿老人を祭ったお寺に参拝したければ、中山寺を訪れる事をオススメする。
ここのミッションは正丸稲荷の赤い鳥居の数を数える事、ちなみに鳥居の数は20基であった。

☆西江寺(大黒天)
箕面滝道の入口にある役行者が開いた寺院、本尊は大聖歓喜天。
大黒天を祭った大黒堂があり、福神ポイントとしては申し分ない資格を持つ…しかし、インドではシヴァ神の化身であるマハカーラ(大黒天)と、シヴァ神の息子であるガネーシャ(大聖歓喜天)が同じ寺の境内に祭られているのは、非常に強い縁が感じられて面白い。
ここのミッションは、西江寺の大鳥居からの石段までの距離を歩測で計測する事、ちなみに距離は16mであった。

☆瀧安寺(弁財天)
滝道の途中にある修験道の本山である。開山は役行者で、本尊は弁財天。宝くじの起源と言われる“富くじ”発祥の地としても有名である。
本尊として弁財天を祭っているので、問答無用で、福神ポイントである。ここのミッションは、写真に写っている車輪の様なマークを探せす事と、石灯篭に刻まれた“見猿”はどの方角を見ているか?の2問。
車輪の答えは、本堂の前にある“仏足石”(坂君が名前を調べてくれていました…)。
見猿の見ている方向は「見猿は目を隠しているので、どこも見ていない。 」であった(ゴメンなさい…)。
ここの問題は難しかったようだ…。

むすびに

正直、今回の“新春七福神めぐり”は、10家庭ほどの報告書があがってくれば上出来だろう…とたかをくくっていたのだが、蓋を開けてみれば、19家庭55人の参加があり、リーダー一同、嬉しい誤算に喜びの声をあげている。
参加者は皆、忙しい中、時間を調整してこの企画に挑んでくれた。

交通手段も、メンバー構成も多種多様で、徒歩を貫く者、自転車を使う者、家族総出で参加してくれた者、家庭で連合を作ってまわった者、スカウトでチームを組んだ者…実に様々な形で取り組んでもらったのだ。

隊長も期間中に2回ほどコースをまわってみたが、沢山のスカウト達に久しぶりに会えて、本当に嬉しかった。

この企画が、コロナ自粛中におけるスカウト達の慰めに少しでもなったのなら、我々としてはこれに勝る喜びは無い。

報告書:S君

報告者:CS隊隊長