BS隊3月プロは、恒例の春キャンプ。
ただし、予定した場所が昨年の水害で橋が跡形もなく流され、使用禁止となったため(下見で訪れたリーダーは言葉を失いました・・・)、教学の森で行いました。
ここは設営が大変楽であるため、野外炊事章や進級の炊事系の項目をクリアすることをターゲットにした、1泊2日の技能キャンプとしました。
13時に現地集合してテントを設営してからは、まずは野外炊事章の項目のひとつである、水の簡易ろ過装置づくりに各班トライしました。材料は、リーダーが用意した大きな植木鉢状の容器やシュロの皮、砂、木炭、小石です。
まずはそれぞれの材料を洗っておき、容器の底に小石を敷いてから、砂、木炭、砂の順に層を作ります。そして一番上にシュロの皮を敷き詰めて完成。
上から水を入れてみますが、なかなか下まで透過してくれないものです。実際の飲み水にするにはきちんと殺菌をしてからとなります。
その後は、いよいよ夕食づくりです。この夕食では、野外炊事章の項目のうち、アジを使って魚の3枚おろしをし、さらに衛生管理法を学びます。アドバイザーの説明を聞いた後、スカウト一人ひとりがアジ2匹をさばきました。
悪戦苦闘するスカウトもいましたが、全員3枚おろしをすることができました。
この3枚おろしをしたアジを使い、ガーリックバタームニエルを夕食のメインメニューとし、さらに豚汁も作りました。
今回のキャンプでは、かまどやみそ汁、米飯の担当を初級スカウトが担当するようにしました。いつもはグリンバー世代がかまど等を担当することが多いのですが、これらが2級章の進級項目にあることと初級スカウトにもかまどの経験を積んでほしかったからです。
そのため、夕食作りは普段より少し時間がかかりましたが、どれも美味しく出来ていました。特にスカウト全員が自分たちでさばいたアジは格別に美味しかったようです。
この日はとても寒く、夕食を作っている頃には雪がパラつくほどで、就寝前のグリンバー集会はかまどの火を囲んで行いました。
翌朝も快晴。大変冷え込んだ朝となりましたが、6時半に起床し、早速朝食づくりにとりかかります。
メニューはホッケの干物、味噌汁、米飯です。この日もかまどや味噌汁、米飯は初級スカウトが担当しました。
朝食の後は朝礼です。国旗掲揚をして応援リーダーの話があり、その後声が出るまで何度もソングを歌って改めて気分をリセット!
朝礼の後は、プログラムに取り掛かる前に、仕込みに時間を要する昼食の準備を始めました。
昼食のメニューは「ダンパー」です。「ダンパー」とは当団では体験行事で時折行なっているのですが、棒にパン生地を巻いて焼く、いわゆる巻き巻きパンのことです。パン生地の発酵に少なからず時間を要するので、あらかじめ生地を練っておきます。
結構こねるのに力が必要で、皆苦労していました。生地を寝かしてイースト菌の仕事を待ちながら、ようやくプログラムを開始します。
プログラムはもちろん野外炊事章などに絡む項目です。
まずは防水マッチづくりをしました。これは、キャンプなどでは雨や露でマッチが濡れることがよくありますが、そんな状況下でもちゃんと火が付くマッチのことで、スカウトがキャンプでマッチを持ってくるときはこの加工をしておくことが必須です。
作り方はそんなに難しくありません。予めろうそくを温めてろうを液体にしておき、これにマッチ棒を浸して引き上げればOKです。
続いては、再び隊長の実演で、火口、焚き付けの講習です。薪に火をつけるための焚き付けにはよく新聞紙を使いますが、それ以外のやり方---今回は麻ひもや木くず、小枝(割り箸)を毛羽立たせたものでやってみました。
火口、焚き付けの講習が終わると、いよいよ昼食づくりが本格化しました。メニューはダンパーとカレーです。
しばらく寝かせたことで発酵して膨らんだ生地を、木の棒に巻いて火にあぶります。
昼食後は閉会式をして、色んなことを学んだ1泊2日のキャンプを終了しました。今回は恵まれた環境でのキャンプでしたが、雨で薪が湿っていたりしても素早くおいしい食事が作れるよう、これからも頑張っていきましょう!
さて、いよいよ来月からは新人が加入します。新たなメンバーを迎えてさらにボーイ隊は頑張ります!